小泉孝太郎さん #4 小泉孝太郎さんインタビュー(平林正宗 役)

今回演じている正宗に、どんな印象をお持ちですか?

 最初は、どちらかと言ったらオタクっぽい感じなのかなと思っていたんですけど、仕事に対しても熱い思いを持っていて、情熱的なところがあるんだなっていうのは最近感じています。意外に芯も強くて、自分の人生を自分で決めていくんだっていう思いもあって。いまの編集部もすごく好きで、楽しく働いているなという印象ですね。

ご自身との共通点はありますか?

 どうでしょう。仕事が好きというのは同じですが、他にはないかなぁ。でも、自分の中で、演じる役と距離を感じているのもまた面白いです。

その距離感というのは?

 最初はオタク気質だと思っていたので、それは自分にはない部分かなと。その部分を若干のエッセンスとして役作りをしていきたいと思ったんですけど、でもだんだんそうじゃないような気もしてきて。連ドラの難しいところって、スタート時には最後どうなるのかがわからないんですよね。だから、実際に現場で共演者の方と会ってから、どう演じて行くのかを決めることが多いです。優ちゃんがこういうハジけた演技だから、正宗はこっちの方が面白いぞとか、その兼ね合いを結構考えますね。そこにいないポジションにいた方がいいかなと思って。今回も、正宗がいちばん押しが弱くて控えめというのは、現場に行ってから思いました。僕の方が先に編集部にいるのに、絵里子からはすでに下っ端扱いですからね(笑)。いまは、あまり自分のことを主張しないタイプの人間ですが、まったく違うタイプの絵里子と出会って、それがこれから成長していくような気がしています。

演じる上で、特に気をつけていることなどはありますか?

 人との距離感ですね。絵的に、鴨田さんにはかなり密着していますし、絵里子ともちょっと近い。よく「ちょっと近くない?」っていう人いますよね(笑)。ああいう感じで、ドラマを観ている方たちに、「小泉孝太郎、ちょっと近いんじゃない?」って思われるくらいにしています。たぶん鴨田さんからは面倒くさいって思われているでしょうね(笑)。

どちらかというと、塚地さんの方がそういう役を演じるイメージがありますね

 確かにイメージとしては逆かもしれないですね。僕が戦場カメラマンで、塚地さんがオタクっぽい役で。でも、イメージとは逆に演じているのが面白いと思います。僕もたまに、もし塚地さんが正宗を演じていたらどうなんだろうなって現場で想像するんですよ。触ってくるんだろうなとか、思いっきりオタクで来るんだろうなって(笑)。

現場の雰囲気はいかがですか? 特に気になる共演者の方はいますか?

 雰囲気はとってもいいです。優ちゃんも主演として大変なことがたくさんあると思うんですけど、僕ら共演者やスタッフにも嫌な顔ひとつ見せない。彼女とは8年くらい前にドラマで共演したことはあるんですけど、ほとんど絡みもなかったので、今回がほぼ初めての共演ですね。すごく楽しいです。編集長の大杉漣さんもすごく気さくな方で、愛嬌があるって言ったら失礼かもしれないですけど、本当に素敵な方です。サッカーがお好きなので、よく話しますね。あまりに熱くて止まらないくらい(笑)。

今回のドラマは、貧乏で不幸ながけっぷち女・絵里子の痛快サクセスドラマですが、これまでに「いま“がけっぷちに立っている!”と思うような体験はありましたか?

 僕、そういう体験は一回もないんです。だから、絵里子とは生まれも家庭環境も、正直まったく対照的だと思います。崖っぷちの体験もしたことが無いし、幸せなことに三度のご飯にも困らなかったですし。だからこそ、興味がありますし、西原先生にもお会いしてみたいですね。原作も拝見しましたが、壮絶だったので。
 もしこれからどんな困難にぶつかっても、それを崖っぷちと思わないようにしたいですね。あとで振り返ったときや、第三者から見たら、「あのときは崖っぷちだったんだな」って言われても、本人はそう思っていないというか、仕事でも恋愛でもどんなシチュエーションになったとしても、僕自身は崖っぷちとは思わないような気がします。

最後に、作品のみどころと視聴者のみなさんへのメッセージをお願いします

 原作は西原先生の半生ですから、西原先生がどんな生き方をしてきたんだろうという見方も面白いと思いますし、その西原先生をまったく違うタイプの優ちゃんが演じているっていうのも面白いですよね。ハチャメチャなキャラクターを演じていますから(笑)。あとは、サブタイトルでもありますけど、切っても切り離せないお金のことについて考えさせられるんじゃないかなと思います。自分とお金の距離感や、自分はお金をどのような価値観として捉えているのかってね。
 正宗的には、自分とはまったくタイプの違う絵里子と出会って、それがどう恋心に変わっていくのか……。そこは僕も楽しみにしています。