最終話おさらい(2010/09/03放送)

 『週刊秘宝』が廃刊の危機を免れ、絵里子(山田優)たち一同はひと安心。ところがその矢先、鴨田(塚地武雅)が姿を消してしまう。絵里子と正宗(小泉孝太郎)は必死で捜し回るが、一向に見つからない。そんな中、編集長の梅本(大杉漣)が辞職したと聞いて、驚きを隠せない絵里子と正宗。さらに、新編集長となった坂田(小須田康人)は、『週刊秘宝』は今後、風俗やギャンブルのネタは扱うことを一切やめ、手始めとして絵里子の連載を打ち切ると宣言。しかも、単行本の版権契約も切ると言われてしまう。

 翌日から、ほかの出版社に売り込み攻撃を開始する絵里子だったが、一度は漫画家として中途半端に売れたことが仇となり、どこの編集者もまともに取り合ってくれない。しかも、絵里子が住んでいるオンボロアパート「希望荘」が取り壊されることも決定し、踏んだり蹴ったりの状況に、絵里子はもう笑うしかない。


 そんな中、絵里子のもとに梅本から連絡が入る。絵里子と正宗が梅本に指定された古い雑居ビルの一室を訪れると、梅本はその部屋で新しく出版社を始めていた。「また『秘宝』みたいな最高にくだらない雑誌を作る。最下位には最下位のプライドがある」という梅本に創刊号用の漫画執筆を依頼された絵里子は、快く仕事を引き受ける。そして、正宗も自ら志願して、梅本を手伝うことに。

 帰り道、絵里子たちの前に鴨田が姿を現した! どこか野性味を帯び、以前とは異なる雰囲気を漂わせる鴨田だったが、その姿を見た途端、絵里子の目から大粒の涙が流れ出す…。そんな絵里子に、「最初にお前に見てもらいたくてさ」と写真を差し出す鴨田。それは素朴で温かみに溢れた“鴨田らしい写真”だった。鴨田は本当に撮りたい写真をもう一度撮ってみたいと、家財道具を全部売り払って工面した旅費で撮影旅行に出かけていたのだ。鴨田が立ち直ったことが嬉しくて仕方のない絵里子。そんな絵里子に、鴨田は突然プロポーズをする。ムードのないプロポーズにふてくされつつも、快諾する絵里子。二人は早速、光代(渡辺えり)に結婚したいとの報告を行い、温かい祝福を受ける。


 一ヶ月後、二人は歴史小説家の大河内(山下真司)を立会人に、神社で結婚式を挙げる。仲間や光代が見守る中、誓いの言葉を交わす二人。そこに、『貧乏ものがたり』が日本漫画大賞を受賞したという連絡が入り、この上ない幸せを実感する絵里子。









 6年後。売れっ子漫画家として活躍する絵里子は、鴨田との間に二人の子どもを授かり、新居も建て、光代と5人で幸せに暮らしていた。そんな中、仕事で地方に出かけていた鴨田が小さな子どもを庇い、交通事故に遭ってしまう。連絡を受けた絵里子は病院へとかけつけるが、鴨田は「おまえは漫画描いてる時がいちばんいいよ。いちばん好きだ」と言うと、絵里子の頭に手を伸ばし、「ありがとな……ありがとう……」という言葉を遺して、そのまま息を引き取るのだった……。

 鴨田の告別式では失意のどん底にいた絵里子だったが、その数日後には、決意を新たに、机に向かい、新作の制作に取り掛かる。そんな絵里子の脳裏には、子どもの頃から絵を描き続けてきたこれまでの人生が蘇る。貧乏だといじめられていた小学生時代。高校卒業後、上京し、鴨田と出会い、お互いにかけがえのない存在となり、結婚したこと。結婚後の幸せな生活、そして最愛の人との別れ ―― 喜びも悲しみも受け止め、ひたすら描き続ける絵里子。そして、完成した新作に『崖っぷちのエリー』というタイトルをつける。それを聞いた梅本は、「おまえの人生そのものだな」と微笑むのだった。


 三ヶ月後、『崖っぷちのエリー』出版記念パーティで壇上に立った絵里子は、この作品に込めた思いを語ると、「これからも相原絵里子は、描いて描いて稼いで稼いで稼ぎまくります」と笑顔でスピーチを締める。

 そして今日も漫画を描く絵里子。その傍で、二人の子どもと遊びながら、絵里子を見守る光代。そして、部屋に飾られた鴨田と正造(陣内孝則)の笑顔の遺影。絵里子は再び幸せを噛み締めながら、「最下位には最下位の戦い方がある!」と啖呵を切る自画像のイラストを描き上げる ―― 。